手の痛み

手の痛みのタイトル画像

前々回に続いて個人的な体の具合についての話で恐縮だが、前々回で述べた手の痛みがいまだに続いている。季節の変わり目になると、何の前触れもなく、突然、手や足が腫れて痛み出す、というあれですね。そのときは、あ、つまり前々回の原稿を書いた半月ぐらい前は、まあ、いつものことだし、3~4日ぐらいで治るのは経験でわかっているので、たいしたことはない、と書いた。

実際、その時腫れ上がったのは右手の甲だったが、予想通り3~4日もするとほどなく治まった。が、今回はこれまでとは違い、右手が治ったと思ったら今度は左手が痛み出した。部所は手の甲から手首にかけて。あたかも右手の痛みが左手に移動したかのように。

こんなことは初めて、であった。これまで何度となく手や足が痛み腫れあがった経験はあるが、2か所同時に痛んだことはなく、ましてや、痛みが移動するなんて、そんなことある?

折悪しく、左手が痛み出したその夜は清掃の夜勤が入っており、しかもポリッシャーを回さなくてはならない。ポリッシャーって、わかります? 簡単にいえば、床をキレイにするための機械ですね。ハンドルの先に回転する円盤型のモーターがついていて、その底に薄い円板状のスポンジ(正確にはメラミンという)のパットをはめて床に置き、ハンドルとレバーを握って電動回転させることで床を磨く。これが旧式のえらく重いやつで、回すだけなら電動なので力は要らないが、水を入れたりなどの操作は手が痛いと辛い。

ポリッシャーの画像

まあ、手が痛いから、といって他の人に代わってもらうこともできたのだが、そのときは右手の痛みは治っていたし、左手もまださほどひどい痛みではなかったので、まあ大丈夫だろう、と思ってポリッシャーを回した。すると次第に左手の痛みがひどくなり、思いのほか辛くて大変だったが、なんとか無事終えた。いつもの倍、いや、3倍は疲れたな。

それから始発の電車が出るまでの時間、ずっと床に座り込んで休憩していた。すると急に気分が悪くなり、たまらず床に寝っ転がると、全身からぶわっと冷や汗というか脂汗が噴き出した。ああ、これもいつだったか経験あるなあ。と思ったら案の定、大汗かいたらいくぶんすっきりして、その後はとくに問題なく、いつものように帰途に就いた。

明けたその日は幸いにして夜勤は入ってなかった。つまり休みであった。これには助かった。1日中死んだように寝て、体力の回復に努める。いつも夜勤明けはなかなか眠れないが、その日はさすがにすぐ眠れた。何度か目覚めるも二度寝三度寝を繰り返し、終日横になっていれば体力はいくらか回復したものの、左手の痛みは治まらない。

痛みは治まらないが仕事は休むわけにはいかないので、翌日、今度は介護の夜勤のため出勤。介護の仕事でも、たたとえば車椅子の利用者を抱え上げてベッドに移すときなどに左手が痛くて往生したが、力仕事はそれぐらいのものなので、さほどの差支えはなく、まあいつもの通り、長時間の夜勤を終えた。

帰りがけ、利用者用の湿布というかロキソニンだかなんとかのテープをくすねて、痛む左手に貼った。利用者用だからほんとは職員が使っちゃいけないんだろうけど、たくさんあったから少しぐらいいだろう、と。わざわざ買うのも面倒だしもったいないし。これも介護施設で働くメリットの1つ、といえるかも。ほんとはダメなんだろうけど。

そのロキソニンだかなんとかのテープが効いたのか、左手の痛みは意外に早く収まった。と思ったら、なんとなんと、今度はまた右手が痛み出したじゃないの。またしても痛みが移動したかのように。前回の右手の痛みは手の甲だったが、今回は人差し指の付け根あたり、ここだけぼっこり盛り上がり、指の太さも左手と比べると明らかに太く、ボンレスハムのようにはち切れんばかりに腫れ上がっている。いやあ、参ったなあ。右手から左手に移ってまた右手。こんなことってある?

右手の人差し指が痛いと、パソコンのキーボードが打てない(すいません、またブログ更新が遅れた言い訳です)ばかりか、文字を書くにも苦労することが、今回はじめてわかった。介護施設では利用者の食事や水分の摂取量、バイタルの数値、排泄回数などを記録しなければならず、それは何年か前からタブレットに入力するようになってはいるが、そのソフトがどうもお粗末なせいか、タブレット入力だけでは完結せず、未だに手書きで数字などを書き込む作業が要る。つまりタブレット入力と手書きの二度手間である。さらに、利用者の状態を早番の人に伝える申し送りも手書きでメモを書かなければならず、これが人差し指が痛いと辛いし、うまく書けない。

いや、介護の記録はまだいい。困ったのは、その日、夜勤明けにたまたまのライター仕事が入っていて、取材のメモをとるのに苦労した。話を聞きながらノートにメモをとる、つまり字を書くのだが、痛くてうまく書けない。後でノートをみたら、ほとんど読めないでやんの。字が汚いのはいつものことだが、判読不能の文字しか書けないのには我ながら呆れた。それでもまあ、原稿はなんとか仕上げましたけどね。

一応、腫れあがった右手の写真を撮ってみたが、うーん、わかりずらいな。ほんとは両手を並べて撮って比較すると明らかなんだけど、両手を並べての写真は撮れない(独り者だからね)ので、今回はこれでご容赦ください。

それにしても、一体、なんでこんなことになった? 前々回で、もしかしたらこの痛みは痛風によるものではないかもしれない、と書いたが、今回痛んだ人差し指の付け根は、多分関節だろうから、やっぱり痛風かな。他に思い当たる要因もないし。

ということは、原因はやはり、痛風を引き起こすとされるプリン体、なのだろう。しかし、前々回でも述べたように、酒はそれほど飲んでない。痛み出してからはもちろん一滴も飲んでない。と言いたいところだが、珍しくちょっとシャレたイタリアンでランチの機会があり、そのときにワインを2杯ほど飲んだのはなかったことにしよう。

というか、できれば酒のせいにはしたくないので、他に原因を探す。最近食べるようになった食べ物の中で痛風を引き起こすものはないか、と。そうつらつら考えるに、最近新たに食べはじめたものといえば、酢たまねぎとプロテイン、ぐらいのものである。まさか酢たまねぎではないだろう。とすれば、思い当たるのはただ1つ、プロテインしかない。

いやあ。これはショックだ。せっかくプロテインで髪の毛が生えてきた、とまではまだまだ言えないが、復活の兆しが感じられた、ところだったのに。調べてみたら、プロテインが痛風に良くない、と断定する情報はないものの、プロテインのほとんどは大豆由来であり、その大豆がどちらかといえば良くないらしい。はっきり悪い、とは言われていないのがもどかしいが。

だとしたら、大豆由来ではないプロテインを飲めばいい、ということだが、大豆由来ではないプロテインなんてあるのだろうか? 少なくとも、いつも行くドラッグストアにはなかったが。誰か教えてください。

というわけで、それまでせっせと飲んでいたプロテインは小休止。ついでに酢たまねぎも手が痛いから仕込みは中断して、様子見の今日この頃。右手の人差し指の付け根の痛みは次第に和らぎつつある中、また今度は左手が痛み出さないかとヒヤヒヤしている。