10月に入っても相変わらず、例によって介護施設での夜勤中にこの原稿を書いている。もちろん新しいパソコンで。私には似合わないエメラルドグリーンのカバーがちょっと気恥ずかしいが、前のよりも軽くて薄くて持ち運びがラクになったし、バッテリーの持続時間も長くなってさほど電源を気にせずともよくなった。何より、立ち上がりが速くてサクサク動くのがうれしい。指紋認証も、これに慣れたらもう後戻りはできないな、と思うほど便利である。
問題は、もう買ってしまったものを今更言っても詮無いが、果たして、この新パソコンのお値段占めて約30万円!に見合うだけの価値はあるのか?ということ。これがもし、かつてライター仕事だけで食ってた時代と同じぐらいの量の仕事を現在もしていれば、30万だろうが40万だろうが、惜しいとは思わない。仕事に対する必要経費と割り切って、どんどん仕事して(=原稿を書いて)取り返せばいいや、と、前向きな気持ちになれただろう。
しかし現状は、過去何度も述べている通り、ライター仕事だけでは食えなくて、せっせとアルバイトに精を出すしがない中年(いや、もう高年か)フリーター状態。全盛期と比べるとライターとしての仕事量は恐らく10分の1ぐらいまで減っており、今や細々と続いているのは月に2~3本ほどの飲食店の取材記事と、そしてこのブログの原稿(をライター仕事に含めるなら)ぐらいのものだ。いうなれば、このブログのために大枚30万をはたいた、といっても過言ではない。
そりゃあ、もったいない、もっと安いやつでもよかったのではないか、という声が頭から離れない。が、もう買ってしまったものはしょうがない。せいぜいこの30万円が無駄だった、と後悔することがないよう、頑張るのみである。
では、どう頑張るか。前にも言ったが、今後ライター仕事が増える見込みは、ほぼゼロである。仕事を増やすためには、クライアントとなりうる会社や編集部に顔を出して、仕事をください、と営業するか、ライター仲間の伝手を頼るか、そのぐらいしか方法がないが、なにしろ、編集部はおろかライターの集まりなどにも、少なくともコロナ以降は一度たりとも顔を出してないからね。それで新しい仕事なんか、もらえるわけがない。
そもそも、あくまでライターとして生きるなら、アルバイトなんかせず、ライター仕事だけをやり続けるべきだろう。たとえ貧乏してでも。しかし私の場合、これでは生活できない、と思ったその時から躊躇せず、さっさとアルバイトをはじめたわけだが、この時点でライターとしては失格、すでにライター業は本業ではなく、副業の1つに過ぎなくなっていた、ということだ。これはまあ、自分でも薄々わかってはいたことではあるが、改めてこうして記すと、虚しくなるなあ、トホホ。しかしそれでも、私の本業はライターです、と言い張りたい。その理由は、これも過去何度も書いたからもういいか。
ライター仕事が増やせないなら、アルバイトを増やすしかない。そういう考えがいかん、とわかっちゃいるが、現状では他に選択肢はない。ところが、だ。今年の3月か4月だったか、かつて所属していた某夕刊紙からの仕事(書評風のやつね)が打ち切り、というと言葉が悪いな、終了した。やれやれ、これで月4~5万円の減収である。なんとかしてこれを補填しなければならぬ。うーん、また副業増やすかあ、と、鬼ちゃん(についての説明はもういいですね)のようなことを考えていた矢先、介護施設でコロナが出たらしく、人が足りないとのことで急にシフトを増やされた。
まあ、増えたといっても月に1回か2回ぐらいだが、介護の夜勤は1回の出勤で2万幾ら(時給は低いが、時間が長いのと夜勤手当がつくので)貰えるから、これはでかい。ときを同じくして、清掃の方でも、こちらはコロナで週2日に減っていたのが、これまたコロナで休む人が増え、月に2回か3回か、まあ微増ではあるがシフトが増えた。
こうなると、夜勤明けの日にまた夜勤、という日が週に2~3日、多いときで4日にも及び、夜勤明けはたいてい眠れないから徹夜続きもザラで、体はきつい。体はきついが、その分稼ぎは増えるから、まあいいか、と思っていた。新たに副業をはじめる余裕も時間もなかったし。ところが、7月に入ったあたりから、逆にシフトが減った。清掃でも介護でも。これはもちろんコロナで休んでいた人が戻ってきたからだが、それ加えて、会社や施設が新たにバイトを雇って人員を増やしたらしく、8月になるとさらにシフトが減った。清掃でも介護でも。
気がつけば、減った仕事の補填どころか、減収に次ぐ減収である。これはまずいぞ、と、ここでやっと重い腰を上げた。新たなる副業探しに着手した、というわけである。使ったのは、LINEバイト。つまりスマホのアプリね。これ一択で他の方法は使わなかった。というか、必要なかった。というのも、LINEバイトの情報はそれ以前から結構頻繁に、ちょっとウザい、と思うほど来ていて、それまでは関心がなかったのでろくに読まなかったが、ここへきて少し真面目に、条件を絞って検索などしてみたら、すぐにこれは、というものが見つかった。
それがホテルのフロント業務の仕事である。そのへんの経緯は次回にでも改めて述べるが、結論からいうと、じつはもうすでに働きはじめており、まだトライアル期間中ではあるが、介護、清掃に続く3つ目の副業となった。ライター仕事も合わせるとこれで仕事を4つ掛け持ち。トリプルワーカー改め、クワトロワーカーとなった。というところでやっと、パソコンが壊れる前に書いていた原稿の続きに戻る。わけだけど皆さん、ついて来れてます?
このホテルというのが、ちょっと変わったホテルでねえ。と、話を振っておきながらその続きもまだだったので、あえて、クワトロワーカーになった、というところまで話を戻して、そこから改めて続きを述べたい。と、思ったけど、やっぱり続きは次回にして、今回はここで一旦終了します。ダラダラと長い文章垂れ流すよりも、短い文章でアップする回数を増やす、という方向で今後はいきたいので。
あ、一つ言い忘れたけど、副業を増やしたのは、高いパソコンを買ったから、ではない。その前から、仕事が減って減収となった分を補填したい、と思ってはじめた、ということは、読者にとってはどうでもいいことだけど、私としては念を押しておきたい。つまり、副業を1つ増やしてもなお、パソコン代30万円を取り返す見込みはない。ということで、私の貧乏暇なし生活は続くのであった。めでたし、めでたし。いや、全然めでたくない。おめでたいの反対は何というのだろう?