3大○○

松茸ご飯の写真

今日は3月10日、時刻は午前11時、夜勤明けに大森駅前にある24時間営業の「餃子酒場」という店でこの原稿を書いている。もちろん生ビールを呑みながら。ちなみにこの店の生ビールはサッポロ黒ラベルが300円(税込330円)。ガストのハッピーアワーよりは高いが、いい加減ガストは飽きたので、今日はこっちで呑んでいる。もとい、呑みながら書いている。餃子をつまみに。大森には朝から呑める店が結構あって、飲兵衛には良い街ですな。というわけで、乱文あればそれは酒のせいなので大目にみてください。

前回のブログを書いたのは3月3日。3月3日といえば「ひな祭り」。だけど、私は「ひな祭り」にはほとんど縁がないので、私にとっての3月3日は、ひな祭りではなく、○○の日。さて、何の日でしょうか?答えは次回で。などともったいぶって、私にしては珍しく短めの文章で切り上げた(いつもはダラダラと長文垂れ流しだからね)。その続き、なんだけど、ボヤボヤしていたら、あっという間に1週間が過ぎちゃいました。いやはや、時間が経つのは早いですなあ。

いや、もう1週間も過ぎたのだから、3月3日にこだわらず、「今日は何の日?」というテーマでやれば、10日でもいいんだけどね。ちなみに3月10日は何の日かというと、「東京都平和の日」(戦時中、東京大空襲があった日らしい)とか、3(さ)と10(とう)の語呂合わせで「砂糖の日」とか、「農山漁村婦人の日」とか、「チベット民族蜂起記念日」とか、まあ、色んなのがありますな。やっぱり、この日も。

この「今日は何の日?」というやつ、ちょっと調べてみればわかるけど、毎日、必ず、何かしらの「○○の日」というのがある。「○○の日」は、○○記念日、ともいえるが、とにかく1年365日、いったい何をそんなに記念するの?と、不思議に思うぐらい、世に○○記念日が溢れている。中には「なんだそりゃ?」と、思わず突っ込みたくなる変な記念日もたくさんあるよねえ。たとえば……いや、例を出すのはやめておこう。

じつは、この記念日というやつ、意外に簡単につくれるって、知ってました?

知ってる人は知っていると思うが、日本には「社団法人 日本記念日協会」というものがあり、ここに登録を申請して、審査に通れば、「記念日」として登録される。登録料は1件につき10万円。申請料や審査料などは一切かからない。ただし、審査に通るためには、何のために記念日をつくって、これからどういう活動をしていくか、その由来と目的が必要で、宗教的なものや政治的なものは駄目。しかし、逆に言えば、そうした由来と目的さえあれば、個人的な記念日でも登録できる可能性はある、ということ。

私がこのことを知ったのは、以前、介護関係のホームページに記事を書く仕事をしていたときである。そこで「11月11日は介護の日」(これもなんだか無理やりっぽいよねえ)という原稿を書いたことがあるが、それについての詳細を調べてみた中で、この「日本記念日協会」というものの存在を知り、へえ~、「記念日」って、意外に簡単に制定できるんだなあ、と思ったものだ。皆さんも何かしら世に制定したい「記念日」があるなら、チャレンジしてみてはいかがだろうか?

おっと、また話が逸れた。今回は「今日は何の日?」というテーマではなく、3月3日の話の続き、であった。なので、今日の日付は3月10日だけど、時間を戻して、3月3日は何の日か(1週間遅れですいません)調べてみると、もちろん「ひな祭り」以外にも色んな○○の日がありますな。「桃の節句」というのは、もしかしたら「ひな祭り」よりもこちらの方を先に思い浮かべる人がいるかも。わかりやすい語呂合わせでは、「耳の日」か。語呂合わせだけど、1956年に日本耳鼻咽喉科学会の提案により制定された、由緒ある記念日らしい。

「平和の日」というのもあり、これは日本ペンクラブが制定したそう。ライターの私にとっては、日本ペンクラブなんか、高嶺の花、というか、雲の上の存在であるが、これを機会に3月3日は平和の日、と覚えておこう。あまり知られていないところでは、「世界野生動物の日」なんてのもあるが、これは国連により制定されたものだからバカにはできないか。他にも語呂語呂、もとい、ゴロゴロ転がっている「○○の日」を挙げていけばキリがない。

前回、3月3日は何の日か?と聞かれると、百人中97人が「ひな祭り」と答える、と書いたけど、訂正します。「ひな祭り」と答えるのは百人中80人、いや、70人ぐらいかな?って、そんな何の根拠もない数字はどうでもいいとして、「ひな祭り」の他にもたくさんある「3月3日は○○の日」の中で、意地でも「ひな祭り」とは言いたくないひねくれ者の私にとっての、「3月3日は○○の日」。それは、ジャジーャン(ドラの音)、「3月3日は『3大○○』の日」、でありま~す!

『3大○○』、わかりますよね。たとえば「三大美女」とか、「三大名所」(これは、三大がっかり名所、の方が有名かな?)など、なにかしら3つ選んで並べる(まとめる?)、というのを日本人は昔からよくやる。ありとあらゆる分野でやっている。一体誰がどういう基準で選んでいるんだ?と不思議に思うが、とにかく多種多様、さまざまな『3大○○』が巷に溢れている。

しかし、はい、ここからが大事なとこですよ! 先ほど、「今日は○○の日」という、いわゆる○○記念日は、「日本記念日協会」というのがあって、そこが審査・登録を行うことによって制定される、という話をしたが、じつはこの『3大○○』にも、なんと、「日本三大協会」というものがあるんですねえ。知らなかったでしょ。私も知らなくて、3月3日は何の日かを調べていたらひょっこり出てきて、驚きました。そんなんあったのか?

ただし、世に数多ある『3大○○』は、じつはこの「日本三大協会」によって選ばれた、というわけではない、らしい。そりゃそうだよね。日本古来からある、たとえば「三種の神器」のようなもの、協会で選べるわけがない。かといって、「日本記念日協会」のように、審査したり、登録したりする力も、ないようだ。では、何をしているのかといえば、以下。

[日本人は古くから数字の「3」を好んできた。「三種の神器」「日本三景」「三霊山」「「三大祭」「三名園」など、3でくくることによって物事が安定すると考えられてきた。同協会では、その「3」についての収集、研究を行っている]

インターネットで検索してもこれしか情報が出てこないので、詳細はわからないが、まあ、協会というよりは、研究機関、といったほうが近いものと思われる。ただし、3月3日の「三の日」という記念日は、1993年(平成5年)、この「日本三大協会」が制定した、とのこと。

ちなみに「三種の神器」は、八咫鏡(やたのかがみ)、草薙剣(くさなぎつるぎ)、八坂瓊勾玉(やさかにのまがたま)。日本神話にもとづき天皇の位を示す3種類の宝物のことで、恐らくこれが日本で最も古く、かつ、権威のある「3大○○」だろう。と、書いて今気がついたが、「大」がついてないな。

江戸時代初期の儒学者・林春斎が記した「日本国事跡考」において、日本で卓越した景観とされた「日本三景」(松島、天橋立、宮島)も、「三霊山」(富士山、白山、立山)も、「三名園」(兼六園、後楽園、偕楽園)も、「大」はつかない。

宮島の厳島神社の大鳥居の写真

宮島・厳島神社の大鳥居

逆に、「三大美女」とか、「三大祭り」とか、「三大がっかり名所」とか、諸説あって根拠がはっきりしてなさそうなものには、「大」がつく。そんな傾向がある、とみた。とくに「三大美人」なんか、たいていの人は(クレオパトラ、楊貴妃、小野小町)と思っているけど、そもそもそれ日本じゃないし、たとえ「世界三大美女」と言い直したって、その中に小野小町を入れるのは、日本人だけ、みたいですぜ。世界的には、小野小町の代わりに、ギリシャ神話に出てくる女神ヘレネを入れるのが、一般的だそうです。

また、「三大祭り」といえば、東京「神田祭」、京都「祗園祭」、大阪「天神祭」、のことだそうだが、これも諸説あって、青森の人なら「ねぷた(ねぶた)祭」が入ってないと怒るだろうし、福岡の人なら「山笠があるけん博多たい!」とおらぶ(叫ぶ、の方言)はず。かくいう私も福岡出身なので、「三大祭り」に山笠が入っちょらんのは、なんごつか!と思うちょる。あ、つい方言が出てしもうて、ごめんたい。

と、まあ、このように、世に数多ある『3大○○』といえども、「大」がつくものは、眉に唾をつけないといけないのかもしれない。諸説あったり、根拠がはっきりしないから、あえて「大」をつけて、虚勢を張る、みたいな。逆にいえば、「大」がつかずに世に広く流布しているものは、本物、という見分け方ができる、ということではないか? おお、これはもしかして、『3大○○』学会(というものがあれば、の話だが)に一石を投じる、新たな理論といえるかも(そんな大そうなもんじゃないか)。

それはいいとして、この『3大○○』、私のような駄文書きのしがないライターにとっては、諸説あろうと根拠が曖昧だろうと、こうした冠がついていれば非常に便利。某夕刊紙の記者時代、プレスツアーなんかで結構あちこちに取材で行かせてもらったが、そこの名所や観光地等の紹介文を書く際、そこが『3大○○』の1つであれば、必ず、といっていいほど使わせてもらったものだ。

たとえば有馬温泉に行った時は、「日本三名泉」の1つ、として紹介(三大名泉ではなく、三名泉ね)。ちなみにあとの2つは草津温泉と下呂温泉だが、どちらもまだ行ってない。白浜温泉へ行った時は、「日本三古泉」の1つとして紹介。あとの2つは有馬温泉と道後温泉。三名泉と三古泉の両方に入っている有馬温泉はさすがだな。さらに、白浜温泉と同じ和歌山県に「龍神温泉」というのがあり、行って初めて知ったのだが、そこはなんと「日本三大美人の湯」だそうな。もちろん紹介記事で使わせてもらったのは言うまでもない。ちなみに「日本三大美人の湯」の残り2つは、群馬県の「川中温泉」と島根県の「湯の川温泉」。どちらも私は残念ながら行ってない。

もっと言えば、ややこしいことに、「日本三大美肌の湯」というのもあり、こちらは栃木県「喜連川温泉」、島根県「斐乃上温泉」、佐賀県「嬉野温泉」。喜連川温泉と嬉野温泉には行ったことあるが、斐乃上温泉には行ったことがない。のはどうでもいいけど、まあ、色んな「三大○○の湯」がありますなあ。

温泉ばかりではないよ。飲食店の取材で、とあるトルコ料理店の紹介文を書いたときは、「フランス料理、中国料理と並ぶ世界三大料理の1つが、トルコ料理」というフレーズを何度も使った。最近でも、私の知り合いのインド料理店(横浜の戸部にある『シャンティ・デリ』という店です。美味しいですから行ってやってください)のホームページで、料理の紹介文を書いていたら、「ビリヤニ」が「世界三大炊き込みご飯」の1つ、という素晴らしい情報をゲット。早速使わせてもらったのは言うまでもない。

え?「世界三大炊き込みご飯」のあとの2つは何かって? 1つは「パエリア」。これは納得ですね。もう1つは、なんと、日本の「松茸ご飯」だそうですよ。ほんとかなあ? 世界三大美女の1人が小野小町、というのと同じ匂いがするけど、まあいいか。こういうのは言ったもん勝ちだ。

他にも様々ある『3大○○』。ありすぎてキリがないので、最後にもう1つだけ、「三大がっかり名所」に触れて終わりたいと思う。観光や旅行業界では事あるごとに囁かれる三大がっかり、「世界三大がっかり」といえば、ブリュッセルの小便小僧、コペンハーゲンの人魚姫、シンガポールのマーライオン、が定説だったと記憶している。

しかし、小便小僧と人魚姫は見たことないが、マーライオンは見たことがあるのでわかる。がっかり、と言われたのはずいぶん昔の小さいマーライオンで、今は結構威風堂々、がっかりとは呼ばない立派なマーライオンになっている。三大がっかりも時代とともに変遷していくのだろう。ちなみに私は、かつてがっかりと言われた小さなマーライオンの実物を見に行った、ことがある。というのは自慢にもならないか。

では、「日本三大がっかり」は? といえば、札幌の時計台、と、高知のはりまや橋、と、あと1つは何だっけ? 忘れていたのでちょっと調べてみたら、長崎のオランダ坂のようだ。おお、私、全部行ったことあるじゃん、と思ったら、オランダ坂じゃなくて、沖縄の守礼門、という説もあるらしい。そうか、守礼門にも行ったことあるぞ。よしよし、どちらにしても日本三大がっかりは制覇しているな、私(ちょっと自慢)。

ところが、その証拠となる写真が、残念なことに、ない。行ったら写真は撮っているいはずだが、うーん、今使っているパソコンを買う前の写真は、もう探すのも無理だ。こういうこともあるから、ちゃんと整理しておくべきだったなあ、と悔やんでも後の祭り。だが、かろうじて、時計台の写真はあったので、ここに掲載する。これは仕事ではく、娘と遊びに行ったときに撮ったやつだな。

札幌の時計台の写真

札幌の時計台

ついでに、「日本三名瀑」の1つ、「那智の滝」の写真も合わせて掲載しておく。「那智の滝」があるのは和歌山県。熊野古道が世界遺産に登録されて以来、和歌山県には仕事でもプライベートでも何度か足を運んでおり、もはや第二の故郷、とまでは言い過ぎだが、まあ、それぐらい親しみを持っている地域である。写真もたくさん撮っているので、またいずれ機会があれば、和歌山県の話もしたいと思う。

青岸渡寺から望む那智の滝の写真

青岸渡寺から望む那智の滝

あ、ちなみに「日本三名爆」のあとの2つは、栃木県(日光)「華厳の滝」と、茨城県「袋田の滝」だそうです。「華厳の滝」は行ったけど、「袋田の滝」は行ってないなあ。あと、「日本三大夜景」のうち、長崎と神戸は行ったけど、函館は行ってない。いや、函館には行ったことあるけど、夜景は見ていない。代わりと言ってはなんだが、小樽の夜景は見た。惜しい!ってそんな問題じゃないか。それにしても、まだ行ってないところ、まだまだたくさんあるなあ。死ぬまでにどれだけ行けるかなあ、って、それにはまずコロナが収まらないとどうにもなりませんな。やれやれ、いつになったら、また旅行など楽しめるようになるのかなあ、と、愚痴ってもしょうがないので今回はこれにて。コロナの収束とウクライナ紛争の集結を祈りつつ。