いつまでもしつこく続いた夏の暑さもここへ来てさすがに和らぎ、日中はまだ暑い日があるものの、朝晩はめっきり冷え込むようになり、ようやく、というか、やっと、というべきか、いよいよこれからが秋本番。秋といえば、食欲の秋、運動の秋、芸術の秋、など色々ありますが、アナタは何の秋?なんていかにもブログっぽい書き出しでちょっとハズいな。
え、私ですか?私は前回で書いたように、先日、東京国立博物館で開催中(今もやってます)の『やまと絵 受け継がれる王朝の美』を鑑賞。思いがけなく「芸術の秋」、いや、正確に言えば「美術の秋」かな?どっちでもいいか。とにかく私としては柄にもなく、珍しくも高尚な秋を満喫しました。まあ、たまにはこんな日があってもいいでしょう。
ちなみに、その特別展の観覧料は一般2100円。いや、べつに、高い、と文句を言ってるわけではないよ。展示内容は大変素晴らしかったので、むしろ、安い、と思っている。けど、内容は関係なく値段だけをみれば、やっぱり、できればもう少し、安くしてくれると助かるけどなあ、とは、貧乏人の偽らざる本音である。だって、ほら、今はなんでもかんでも値上げ、値上げ、で貧乏人は大変じゃん?
というわけで、今回のテーマは「値上げの秋」。前回の「芸術の秋」から一転してセコい、みみっちいお話ですいません。というのも、とある情報によると、この10月に値上げした食品は、なんと4634品目にも及ぶそうです。食品だけ、ですよ。いやはや。
さすがに4634品も値上げされると、1人暮らしの私なんかでも、否応なく物価高を実感。家計簿なんかつけてはいないが、家計が苦しくなっているのは認めざるを得ない。いや、値上げラッシュは今に始まったわけではないけどね。すでに今年に入ったぐらいから始まっていたんだから、何を今更、と言われそうだが、じつをいうと私、それまではあんまり感じていなかったんすよね、値上げは。
だって、なにしろ1人暮らしだし、自炊はほとんどしないし、介護施設の夜勤がある日は夕食と朝食がついているしで、食料や日用品の買い物は一般家庭よりもかなり少ない。単身世帯に限っても少ない方だと思う。買い物が少ないことに加えて、値上げをさほど実感しなかった理由がもう1つある。
それは何かというと、これまでこのブログで散々、貧乏をネタにしておきながらなんだけど、最近は経済的に少しばかり余裕が出てきて、以前のように買い物の際に10円20円の差で悩むことがなくなった、とまでは言わないが、少なくなった、から。つまり、最近はわりと価格にシビアではなくなったので、値上げされてもちょっとぐらいなら気がつかない。気がついても、まあいいや、と、ちょっとずつ鷹揚になってきた。まあ、単なる気の緩み、ともいえるが。これが値上げをさほど気にしなかった最大の理由である。
いや、決して裕福になったわけではないよ。アルバイトで糊口を凌ぐフリーターという、社会の底辺に属する身分であることに変わりはない。それでも、さすがにバイトを2つも3つも掛け持ちしてシコシコ働いてりゃ、その日の食い扶持にも困るような、正真正銘本物の貧困からは抜け出せる。そんな生活をもう6~7年も続けてりゃ、まだまだ全然足りないものの、ちょっとばかりの蓄えはできてきて、とりあえず月末の支払いに怯えることはなくなった。目先のお金の心配をしなくていい、というのは、経済的にはもちろんだが、精神的にもラクですねえ。そんな状況だから、昨今の値上げに関しては、まあしょうがないな、と、わりと鷹揚に構えていられる自分がちょっとだけ誇らしい。たまには自分を褒めてあげたっていいでしょう。
ただし、そうは言いながらも、唯一驚いたのは、清掃の夜勤中にいつも利用する駅構内の自販機である。それまでたしか150円だったアクエリアスが180円。いきなり30円の値上げはひどいよね(貧乏性は全然治ってないな)。その駅は電車が走らない時間帯は冷房を切ってしまうので、仕事場である駅構内は大変暑く、仕事中に大量に汗をかく。冬でもよほど寒い日でない限り汗をかくぐらいなので、夏なんか最悪だ。まるでマラソンでも走ったかのように汗だくだから、水分補給は必須。1回の出勤で最低2本(仕事終了直後と、始発を待っている時に飲む)、多いときは3本も4本も飲み物を自販機で買う。つまり多いときには飲み物だけで720円が飛ぶ。
だったら、水筒を持っていけばいい、と思いますよね。実際、以前はそうしていた。けど、昨年ぐらいからはあえて水筒は使わず、ずっと自販機で飲み物を買っている。その自販機は「Coke-ON」という、1本買えばスタンプが1個貯まり、15個スタンプを貯めれば1本無料、という自販機なので、スタンプを貯めるのが楽しみ、というのもあるにはあるが、節約しようと思えば水筒の方が絶対に安い。だけど相変わらず水筒を使わないのは、面倒臭いから、というのともう1つ、それぐらいの贅沢はいいだろう、という気の緩みもあるから。自販機で飲み物を買うのが贅沢、というのは情けないが。
おっと、いかんいかん。自販機の話はどうでもいい。話を戻すと、春ぐらいの値上げラッシュはさほど気にしなかった私でも、さすがにこの10月からはじまった再度の値上げラッシュにはビビっている、という話であった。この10月からの値上げラッシュで、具体的に、懐が痛いな、と感じる品は多々あるが、1つだけ挙げるとしたら、「マミー」かな。私は乳酸菌飲料が好きで、スーパーに行ったら毎回必ずと言っていいほど買うが、「ヤクルト」は少量の容器でしか売ってないし、「ピルクル」はなぜか高い。もう1つ、「ぐんぐんグルト」というものあるが、これはいつものスーパーやドラッグストアには売ってない。なのでいつも買うのは森永の「マミー」。これが以前はたしか100円切っていたが、今は117円とか、122円とかする(店によって違う)。
あと、介護施設への出勤途中にいつも寄って、夜勤中に食べるおやつを買う「まいばすけっと」でも、正確な値段はうろ覚えなので要確認だが、78円だったポテトチップスが88円に。68円だったチョコレートも同じくらい値上げしていた。やっぱり、いつも買うものは少額の値上げでも痛いよね。
ただ、独身男の主食であり(偏見かもしれないけど)、私もよく買って食べていたカップラーメンや、ひところハマって多いときには1日2食も3食も食べていた冷凍パスタについては、これらも値上げされてはいるだろうけど、いくら上がったのかは知らない。というのは、最近はカップラーメンと冷凍食品を買わなくなったので。
なぜなら、カップラーメンは健康にも頭髪にも悪そうじゃん?育毛のためにも大好きなカップラーメンは止めた。ついでに冷凍パスタも、グルテンフリーということで控えるようにした。冷凍パスタを買わなくなると、冷凍炒飯や冷凍餃子など他の冷凍食品も自然と買わなくなった。ただ、カップラーメンは止めても、インスタントの袋麺は、食べる回数は減ったものの、安いものを見つけたら買って常備している。インスタント袋麺にはいつも乾燥わかめを入れて食べているので、これまで止めてしまうと、自宅でわかめを食べる機会がなくなってしまうから。
思い返せば、プロテインを飲み始めた頃からだな。カップラーメンと冷凍食品を止めたのは。プロテインは健康や体型のためというよりは育毛が目的で飲みはじめたのだが、育毛を意識すると食生活にも気を配るようになって、これはこれでいい傾向である。ただし、あくまで、できるだけ、自宅で食べる分だけ、である。たとえば外食のときなどは、好きなものを食べる。こういうのはあんまりガチガチに決め込むと、長続きしないからね。ある程度ユルユルに、いい加減に、自分に厳しくしないのが、長く続けるコツである。
プロテインの話が出たのでついでに言うけど、プロテインって、もともと高価だよね。1袋(700~900g)5千円ぐらいする。しかし私は、なぜかその半額ぐらいの安いプロテインを見つけて、そればかり買っていた。どうやら大豆由来のものなら比較的安いらしい。
ところが、今年の夏、突然手の痛みに襲われた(詳細は過去ブログ参照)。それはまあ、毎年季節の変わり目に訪れる恒例行事みたいなもので、ほっときゃ3~4日もすれば治る。はずだったが、今夏はいつもとは違い、右手と左手が交互に痛むという変わった症状で、腫れもひどく、治るまでにずいぶん時間を要した。
結局、半月ほどかかったかな?ようやく治ってつらつら考えるに、原因は不明(病院に行ってないからわからない)であるものの、心当たりがあるとしたら、「痛風」しかない。私、痛風持ちなもんで。そしてもし、痛風が原因だとして、その時期に何か痛風に悪いものを食べてないか、鑑みるに、特に思い当たるものはない。が、強いて言えば、「大豆」があった。大豆由来のプロテインの大豆。いや、はっきりと、大豆は痛風に良くない、とはいわれていないけどね。しかし、よくよく調べると、「どちらかといえば、良くない」そうですよ。痛風に大豆は。
そしてその時期、それまでは食べてなかったのに、新たに食べ始めたものといえば、プロテインしかなかった。なのでとりあえず、プロテインは大豆由来のものは止めて、ホエイプロテインに切り替えた。ホエイは、日本語でいえば「乳清」。簡単にいえば、ヨーグルトにできる上澄みの水分、らしい。どういう効能があるのか?という話はここでは置いときます。気になる人は自分で調べてね。
このホエイプロテインが、要するに、先述の1袋5千円ぐらいするプロテインというわけだ。これがかなり家計を圧迫するようになった。毎日飲むからね、プロテインは。ちなみに、血圧を下げるためにつくり始めた「酢たまねぎ」も、手が痛んだ時期は止めた。玉ねぎさえ痛くて切れなかったから。そして、痛みが治った今も再開はしていない。その理由は、面倒臭くなった、というのもあるけれど、それよりは、何度やっても、あんまりうまくつくれなかったから。はっきりいうと、不味かった。何が悪いのかわからないが、つくるたびに、不味いなあ、と思った。そりゃ続かないよねえ。
その代わり、「胡麻麦茶」を飲み始めた。ほら、血圧を下げる、と、テレビCMなんかでも宣伝している、あれです。これが普通のお茶より高い。ややもすると倍近くする。トクホだからしょうがないけど。ついでに、血糖値を下げるという「蕃爽麗茶」も時々飲んでいる。これまたトクホなので高い。そうした高いお茶を毎日ゴクゴク飲んでいれば、お金がかかる。続ければ続けるほど家計を圧迫する。健康って、お金がかかるんだよなあ。
そもそも、「痛風」なら尿酸値を下げなければいけない、ということで、ドラックストアに行って、尿酸値を下げるというサプリメントを探したものの、高くて買えなかったからね。他にも、内臓脂肪を落とす、と謳っているナイシトールとかなんとかいう薬(いや、これもサプリかな?)、これもダイエット目的で買おうとしたが、高過ぎてあきらめた経緯がある。「健康は富に優る」とは、貧乏人のための金言である。と、私は思っているが、もしかしたら、健康も金次第、なのかもしれない。
そしてさらに、家計の圧迫は続く。先月から、介護施設で出ていた食事がなくなった。理由はわからないが、これも何気に痛い。その分食費が増えるわけだから。それに、私の食生活の中では唯一、栄養に配慮したバランスの良い食事が、介護施設で利用者と一緒に食べる夕食と朝食だったのに、その貴重な食事がなくなったのは、家計だけでなく、健康面でも痛い。
そんな中で、最悪のタイミングで、スマートフォンが壊れた。清掃の仕事中、ポケットの中で何かが挟まって圧迫されたようで、ホームボタンにヒビが入り、使えなくなった。スマホが使えないと困るので、夜勤明けに眠気を押してヨドバシカメラへ行き、みてもらうと、なんと、2万円もかかるというではないか。なんでもホームボタンだけを替えるのはできず、タッチパネル(というのかな?)ごと替えないといけないらしい。やれやれ。
しょうがないので2万円で修理を依頼。これで今月末のクレジットカードの引き落とし額が跳ね上がる。いやはや、最近は月末の支払いに怯えることはなくなった、と言ったそばからこの始末。「値上げの秋」にはじまって、ホエイプロテイン、トクホのお茶、そしてスマホの修理代と、痛い出費が続く。先ほど、貧困からは抜け出せた、なんて言ったけど、まだまだ、全然ビンボーじゃん。いつになったらお金持ちになれるのかね。多分、一生無理なんだろうな。もうこの歳じゃ。なんて、いつもながらに、いや、いつも以上に今回は愚痴が多くてすいません。次回はもっと明るい話題でいきたいと思います。ではまた。