ひとり焼肉

3年ぶりに規制のないGWも本日が最終日。もちろんGWだろうがお盆だろうが年末年始だろうが関係ない、しがないシフト勤務のあっしには関わりのねえことでござんすが、世間じゃ観光客なんかの人出はコロナ以前まで復活したようで、何よりでやんす。

テレビではここぞとばかりに観光地の賑わいとか、渋滞情報とか、そういう特集やなんかを嬉々としてやっていたけど、まあ、そういうのがニュースになる日常が戻ってきた、ということで、結構な話じゃあござんせんか。

とはいえ、この先が心配だけど、ねえ。またコロナ感染が爆発しやしないか、と。なにしろマスクしない人が急激に増えてるからね。昨日と一昨日、清掃仕事への通勤のため地下鉄に乗ったら、時間帯のせいか(終電間際か始発)、1車両に乗っている20~30人ぐらいのほとんどがマスクをしておらず、逆にマスクしていた私の方が奇異な目で見られた。というのは言い過ぎだけど、まあそれぐらい、マスクしないで電車に乗るのが当たり前になってきた、のは肌で感じる。まだまだコロナは収束してないのに、こんなんで大丈夫かしらん。

で、GWも普段と何ら変わらず夜勤の日々を過ごしている私はといえば、遊んでいる人を妬みつつ、貧乏暇なしの我が身を呪いつつ、それでも、3つ目の副業となるはずだったホテルの仕事が無くなったことで、例年よりは幾分ラクできたかな。ほんとはその代わりの仕事を探さなきゃいけないんだけどね。今のままでも食うには困らないけど、老後資金など考えたら貯金は全然足りないから。現在の貯金額も目標には遠く及ばず、心細い限り。一体いつになったら余裕ができることやら。

いや、我が身の暗い話は置いておいて、GWの話に戻すけど、今年は天候にも恵まれましたね。GW中ほぼ日本全国快晴続きだったのも人出が増えた要因の1つになったのは間違いない。昨日なんか上着は要らず、半袖でも暑いぐらい。家の中でもすでに風呂上りなんかには扇風機を回している。年中出しっぱなしの扇風機の出番が思ったよりも早かったな。

暑くなれば、すなわち、ビールが美味い季節の到来である。汗ばむ陽気の下、キンキンに冷えた生ビールでゴキュゴキュっと喉を鳴らし、クハ~ッと息をついては、嗚呼、この瞬間のために生きている、なんてね。

といいながら私の場合、暑かろうが寒かろうが、季節に関係なく生ビールは飲んるけどね。とくに最近はどうも夜勤明けの一杯がやめられなくて、よほどの用事でもない限り、退勤したら迷わず朝から飲める酒場に直行。当然一杯では済まずに二杯三杯、生ビールを飲みながら当ブログの原稿を書いたり、スマホをいじったりしている。ときには生ビールからハイボールかウーロンハイにチェンジして飲み続け、気がついたらもう午後も遅い時間、というか、夕方になっていた、なんてこともしばしば。困ったもんだ。

もっと前なら時々は、夜勤明けの一杯よりも夜明けのサウナを優先し、飲みたい気持ちをぐっとこらえて大森駅を通過。鶯谷駅まで行ってサウナがあるスーパー銭湯に入ることもままあった。酒飲んでサウナはさすがにマズいだろうから、サウナに行くと決めた日は飲まずにサウナに直行して、サウナを上がった帰りに一杯、これがまた美味いんだなあ、って、どっちにしても飲んでんじゃねえか。

などと言いつつ、じつは昨年10月にコロナに感染して以来、サウナは控えている。コロナのせいというよりは、ただ単に寒くなる時期だったから、というのもあるが、なんとなく、行くのが億劫になってねえ。あれほど好きだったサウナなのに、一度足が遠のくと、もはや面倒臭いとしか思えなくなるのは、我ながら身勝手なもんだ。でも、まあ、そろそろ暑くなってきたことだし、飲んでばっかもあれなので、そろそろサウナも再開しなきゃなあ。健康のためにも、頭髪のためにも。

あっと、今回はサウナの話ではなかった。夜勤明けの一杯の話だった。介護施設での夜勤は午前10時に終了。残業はめったにないから、退勤して施設を出ると、最寄りのバス停からバスに乗り、JR大森駅に着いて、さあ、飲もう、今日はどこに行こうか、となるのがいつもだいたい10時半ぐらい。

そんな時間から飲める店があるのか?と思う人もいるかもしれないが、それがちゃんとあるのが大森という街である。私の知る限りで24時間営業の店が2軒。よく探せばもっとあるだろう。さらに11時まで待てば、選択肢はぐっと広がる。のは分かっちゃいるけど、それまでの30分が待てないんだよね。

もちろん上野とかへ行けば、朝呑みできる店がたくさんあるのは知っている。が、30分も待てないぐらいだから、上野まで我慢できるわけもなく、我慢する気もさらさらなく、大森駅に着いたらすぐさま飲める店へと足を向ける。

で、その10時半ぐらいから飲める店というのが、その24時間営業の2店、というわけだ。具体的に店名を出すと、1店目は過去当ブログに何度か登場していると思うが、『餃子酒場』。その名の通り餃子が売りだが、餃子の他のメニューも実に豊富な、いわゆる大衆中華居酒屋である。

そして24時何営業の2店目が、こちらはチェーン店で他にも御徒町などに数店舗あるのでご存じの人も多いかもしれないが、『135酒場』という。ここはメニューが100円、メニューが100円、300円、500円の3種均一価格なのでそういう店名らしく、その値段にしては驚くほど量が多い。言い換えれば、ボリューム満点なので気に入っていたが、いつからか値上げして150円、350円、500円になった。残念だけど、それでも安い。

『135酒場』で私が好きでよく頼む「鶏肉とカシューナッツ炒め」。このボリュームで350円!

『135酒場』で私が好きでよく頼む「鶏肉とカシューナッツ炒め」。このボリュームで350円!

 

しかも、この『餃子酒場』と『135酒場』は、両方ともに生ビールが300円。これがうれしい。生ビールが安い、というのは、私の店選びの基準の中でも大きな比重を占めている。というわけで、大森駅周辺での夜勤明けの一杯は、たいていこの2店のどちらかで飲ることが多い。

『餃子酒場』には、コンセントが使える席がある。というのも理由の1つ。『135酒場』はコンセントを使えないので、原稿を書くときは『餃子酒場』へ行っていた。が、パソコンを買い替えてからは『135酒場』でも原稿を書いている。なぜなら、新しいパソコンはバッテリー持続時間が長い(10時間ぐらい?)ので、コンセントがなくても大丈夫だから。便利になったねえ。

と、ここまで書いておいてなんだが、『餃子酒場』と『135酒場』については、またいずれ機会があれば書くとして、今回はもう1店、最近お気に入りで来店頻度がとみに増えている店を紹介したい。タイトルからすでにお分かりかもしれないが、その店の名は、『焼肉ライク』という。

そうです。“ひとり焼肉”という画期的なコンセプトで話題のあの店。ご存じの方も多いですよね。あ、御存じの方であれば、何をいまさら、と思うかも。というのは、1号店がオープンして話題となってからすでに4~5年は経っているから(いま調べたら、1号店は新橋で2018年の開店でした)。

私も当時話題を呼んだその店名は知っていたが、さほど興味はなかった。“ひとり焼肉”というのもピンとこなかった。貧乏人にとって焼肉とは、たまにしか食べられないハレの日のご馳走である。だから一人で気軽に、日常的に食べる焼肉というものがイメージできない。牛丼屋やファミレスには1人でも平気で入れるが、焼肉屋に1人で入る勇気はない。

それは、すっかり孤食に慣れてしまい、たいていの店には1人で入れるようになった今でも変わらない。と、思っていたが、知らないうちにいつの間にかできていた『焼肉ライク 大森駅西口店』(いま調べたら、2021年12月の開店でした)の前をたまたま通りかかり、お、10時オープンじゃん、と気づき、じゃあ一度試してみますか、と、入ってみて、実際に食べてみたら一変した。いいじゃん、ひとり焼肉。

『焼肉ライク』の「Wカルビ定食」。ご飯大盛無料

『焼肉ライク』の「Wカルビ定食」。ご飯大盛無料

なんてったって、店内のほとんどを占めるカウンターに1人1台、専用のロースターが良い。画期的だ。大袈裟に言えば、焼肉というものの概念を変えるほどの革新的な店である、とさえ思う。ただ、肉の質はさほどでもないですよ。少なくとも今年の正月に行った2軒の焼肉屋よりは劣る。そりゃまあそうか。

では、スーパーで売ってる肉と比べると、どうすかねえ?私はスーパーで精肉を買って焼いて食べることはめったにないのでわからないが、多分、似たりよったり、だろう。だが、しかし。そこはさすが大手チェーンの強みというべきか、3種類ほど置いてあるタレが旨いので、全然問題なく美味しく食べられる。ついでにいうと、ご飯にかけるふりかけも、別売りすればいいのに、と思うほど美味しい。

あ、いまさりげなく、大手チェーン、と書いたけど、すでにそういえるほど店舗数が増えている。一体いま何店舗あるのか? 調べてみたけど、数えるのが面倒でやめました。まあ、それほど多数の店舗を展開している、ということで、1号店のオープンからまだ5年ほどしか経ってないのに、たいしたもんです。

というわけで、介護施設の夜勤明け、今日はどこへ行こうか?と考えたときにいま一番、真っ先に足が向くのがこの『焼肉ライク』である。それにしても、正月から焼肉2連チャンで幕を開けた今年、よりによってまた焼肉にハマるとは、いやはや。もしかしたら今年は我が人生で最も焼肉を食べた年になるかもしれない。

ただし、問題が1つある。それは、『焼肉ライク』では原稿が書けないこと。1人用のカウンターにロースターと、ぴったりハマるようしつらえたお盆に載せられた定食のセットを載せれば、パソコンを開くスペースはない。あと、生ビールが安くない(まあ普通の値段だけど)のも貧乏人にとっては痛い。

なので、夜勤中に書き終わらなかった原稿の続きを書かなければいけないとき(最近はそれが多くて困っている)は、相変わらず『餃子酒場』か『135酒場』のどちらかへ行き、原稿を書かなくてもよいときだけ『焼肉ライク』へ行く、というパターンが定着しつつある。

いや、そうでもないな。今日は焼肉の気分ではない、という日もあるからな。たとえば今日は魚が食べたい、という気分のときに行くのは――――うん、それはまた別の回で述べることにしよう。というわけで、唐突にはじまった「夜勤明けの一杯」をどこで飲るかシリーズ、不定期で連載決定!次回(あくまで不定期)を乞うご期待!!

ということで今回の話は終わりと思いきや、もう少し続きます。そんなこんなで、今日も『焼肉ライク』へと向かう途中、『焼肉ライク』とは別の焼肉屋の店頭の看板(正確にいうと張り紙)がふと目に止まり、足も止まった。「本日お肉半額」だって!?

そこはつい最近まで激安の中華料理屋が入っていた店舗で、いつの間にか焼肉屋に変わっていたこともそのとき初めて知ったが、初めて知ったその日に「お肉半額」とは!そりゃ行くしかないでしょ。よくみると、半額の日は9日、19日、29日の9がつく日のみで、たまたまその日がそうだった。というわけで、急遽『焼肉ライク』から予定変更。そういえばこの原稿を書いている今でも店名はうろ覚えのその焼肉屋に入った。

そしたらこれがなんと、『焼肉ライク』より全然良い肉じゃないの。タレがありきたりで少々残念なものの、肉は旨い。肉の種類も多い。こりゃいいや、と、調子にのって食べて飲んでたら、会計が5千円を超えていた。肉が半額なのに1人5千円って、高えなあ。ほんとに半額か?と思ってレシートを確認したら、たしかに肉は半額だった。が、飲み物は普通の料金をとられていた。そりゃそうか。要するに飲み過ぎただけの話である。

ようし、この次は半額の肉をたくさん食べて、飲み物は少しにして、せめて3千円ぐらいに抑えよう、と、密かに作戦(というほどでもないか)を立てて次の機会を待っているが、以来、あいにく9が付く日に夜勤明けが重なることがまだなくて、再戦の機会を得ていない。いつかその日が来たら、またここでご報告申し上げるので、乞うご期待。って、ほんとに今年は焼肉ばっかりだな。