前回のブログで、介護施設のバイトへ行くときは、半ズボンを履いている、という話をした。なにしろ今年の夏は、“危険なレベル”の暑さ、だというから、ねえ。この半ズボン可(なのかどうかはわからないが、今のところ何も言われていないので可と受けとっている)も、介護という仕事の利点の1つである。とも言った。
そのとき言い忘れ、というか、書き忘れたことが1つあったので、ここで記したい。それは何かと言いますと、この夏はずっと半ズボンで通そう、と思って、新しく買っちゃいましたよ、半ズボンを。しかも2本も。あ、それがどうした、なんて突っ込まないでね。たかが半ズボンを買った、というだけでも、私にとっちゃ、結構なトピックス、なんすよ。なぜなら、半ズボンとはいえ、服を新調したのは、かれこれおおよそ10年ぐらい(はっきりしないにもほどがあるな)ぶりのこと、だったから。
私が離婚して一人暮らしをはじめたのは、2015年。ということは、今年で7年目(早いなあ)になるわけだが、その間、さすがに下着や靴下は何度か買ったものの、それ以外の服、いわゆるアウターと言うんですか、上着でもズボンでも、とにかく服という服は、何1つとして買ってない。それ以前、離婚するまでの2~3年ぐらいも、やっぱり服を買った記憶はないから、合わせて10年ほどの間、服を買ってない、その理由はもちろん、貧乏で服なんか買う金がもったいないから、というのもあったが(今でもなきにしもあらずだが)、それよりは、別に買わなくても足りていたから、という理由の方が大きかった、と思う。
というのも私、こうみえてわりと服持ち、でして。いや、貧乏人だから安ものばっかりですよ、と言いたいところだが、じつは貧乏人には不相応のベルサーチだのアルマーニだのブランドものもちらほら持っている。それは私が自腹で購入したものではなく、貰ったものだけどね、恥ずかしながら。
これは、若い頃にブランド好きの先輩からお下がりを大量に貰ったことがあって、それが今でも残っている、というわけだが、もうほとんど着ないから、捨てればいいんだけど、なかなか捨てられないのは困ったもんだ。ほんとは引越ししたときに断捨離すればよかったんだけど、そのときは取捨選択するのが面倒臭くて、結局全部持って来てしまった。
服が捨てられないのは、ブランドものだから、というわけでもない。ノーブランドの安ものだって捨てられず、ダサい服ほど溜まっていくという、なんだかなあ状態。これでファッションセンスでもあればまだ救われるが、私にそんなのあるわけないのは言うまでもない。とくに某夕刊紙の仕事がなくなってからは、スーツを着る機会もなく、ほぼ毎日カジュアルな装いで過ごしているうち、ダサオヤジ(私のことです)のダサさにますます磨きがかかってきた、ような気がしてならない。
それはともかく、半ズボンもダサいけど数だけは持っていた。少なくとも5~6本、タンスを漁ればもう1、2本、ぐらいは出てくるはず。だけど、前述したようにどれも古いものばかりだから、あちこち綻びたり、ゴムが緩くなったりしていて、まともに履ける(着れる?)半ズボンは2本しかない。この2本は、よく考えたら、4年前に私が入院したとき、別れた妻が着替え用にと買ってきてくれたものだ(その代金は後でしっかり請求された)。
だからこの2本だけはまだ履けるが、その他の半ズボンはどれもこれも古いものばかり。この間なんか、ゴムが緩くなった半ズボンを、紐を結べば大丈夫だろう、と思って履いて仕事に行ったら、仕事中にずり落ちてきて難儀した。何度紐をしっかり結んでも、その紐が細いせいか、すぐずり落ちる。こりゃいかん。捨てるのがもったいないから履いてはみたが、仕事に差し支えるようじゃ、もったいないなんて言ってられない。
かくして、仕事中(介護施設のね)でも半ズボン、となると、2枚では足りないだろう、と思って、新たに2本も購入したというわけだ。介護の仕事でも毎回汗をかくからね。着替えが必要だ。けど、私のことだから当然、安いやつですよ。どちらも2千円ぐらいだったかな。
ついでに、これは別の日に別の店で、だけど、半額で売っているサンダルを見つけたので、優柔不断な私にしては珍しく、即決で買った。サンダルを含めて靴を買うのも、私にとってはおよそ10年ぶりの珍事である。
このとき買ったサンダルは、サンダルだけどつま先や足の甲が覆われている変わったデザインで、ほんとはもう少し涼しげなものが欲しかったけど、まあ、安いからいいか、と、思いつつ、いつもの“安物外の銭失い”の気配がしなくもない。けど、まあ、安いからいいか。なにしろ半額で千円ぐらいだったからね。ひと夏もてば御の字だろう。
おっと、サンダルは置いといて、半ズボンの話に戻るが、半ズボンを履いて仕事に行き、帰ってきたら(夜勤明けね)その日のうちに、汗びっしょりの着替えと一緒に半ズボンも洗う。清掃の仕事でも汗びっしょりになるから、清掃の仕事のときは半ズボンではなく長ズボンだけど、帰ってきたら(これも夜勤明けね)同じくその日にうちに汗びっしょりの着替えや長ズボンを洗う。我が家(一人暮らしだけど)の洗濯機は大活躍である。
洗濯機といえば、使うのは自宅だけではない。介護施設には1フロアに2台洗濯機があり、1台は尿や便がついた汚いもの用、もう1台はそれ以外、と使い分けている。そしてもう言わなくてわかると思うが、ここでは尿失や便失は日常茶飯事。毎日必ずおねしょする爺さん婆さんもいて、どんなに少ない日でも勤務時間中に1~2回は洗濯機を回す。多い日には5~6回、過去最大記録はたしか7回、洗濯機を回したことがある。
さらに、最近はもう1台の洗濯機で、自分の汗かいたTシャツやポロシャツも洗っている。持って帰って洗うよりも、せっかくそこに洗濯機があるんだから、使わない手はない、と思って。さらにさらに、清掃仕事の現場にも洗濯機があり、ここでは汚れたモップやタオル(業界用語でウエスという)を洗っている。こちらの洗濯機は、今どきよく見つけてきたな、と思う2槽式で、しばしば水漏れする。その度に使用中止となり、モップやタオルを手で洗わなければならないことが何度かあって、その度に、洗濯機のありがたさが身に染みたものだ。
かように、自宅でも仕事場でも、仕事場は介護の現場でも清掃の現場でも両方ともに、洗濯機を回している私。大変お世話になっておりますなあ、洗濯機には。いつの間にか話が半ズボンから洗濯機に移っているが、まあ気にしないで。今の私には洗濯機がない生活は考えられない、という話だ。それにつけても、洗濯機とは偉大である。家電という括りでいえば、人類最大の発明品、といっても過言でないのではないか(いや、過言かな?)
で、前置きはここまで(相変わらず長い前置きですいません)。ここからが本題である。なんと先日、大活躍していた自宅の洗濯機が、壊れてしまったのだ。嗚呼、なんということ。神は我に試練を与えたもうたか、って、そんな大袈裟なことでもないか。
しかし、実際困りましたねえ、これには。どんな壊れ方かというと、給水口のネジというか栓が割れて、水道に繋いだホースが外れてしまい、給水できなくなってしまった状態。この日、いつものように洗濯機を回したまま放っておくと、ベランダ(に洗濯機を置いている)からピピピッ、と何やら警告音が聞こえてきた。が、それが何かわからなかったので何もしないで、洗濯が終わった頃合にベランダへ出ると、水道に繋いだホースが洗濯機から離れて、プシュー、と水を吹き出しているではないか。
慌てて水を止めたが、恐らく10~15分ぐらいは水を出しっぱなしだった。小心者の私としては水道代も心配である。が、それどころではない。洗濯機が使えないとなると、大変困る。どうするか? よくよく見れば、単に水道に繋いだホースが給水口から外れただけで、これを繋ぎ直せば問題はないようだ。けど、そこを繋ぎ留めていたネジというか栓が、なぜか砕け散ってしまって使用不可。どうやら、風雨に晒されて劣化したようだが、洗濯機をベランダに置くのは想定内だろう。だったら、もっと耐久性のある素材でつくるべきじゃないのかよ、大事な部品なんだから。
などと文句垂れてもしょうがない。どうせ安い洗濯機だし。私の持ち物は安もんばっかだな。ともかく、洗濯機が使えないと明日にも困るから、仕方なく重い腰を上げて、修理にとりかかった。まずは自力で。
最初に試したのは、アロンアルファ、つまり瞬間接着剤である。これでくっ付いてくれたら、と思ったのだが、そうは問屋が卸さない。なんと、アロンアルファがくっ付かないではないか。いや~、アロンアルファがダメな素材って、あるんですねえ。初めて知った。というか、私が無知なだけか。
そこで近所のホームセンターへ行って、アロンアルファよりも使用範囲が広い、という瞬間接着剤を買ってきた。けど、これもダメ。やっぱりくっ付かない。多用途って書いてあるけど、ウソじゃね? 頭に来たので、その瞬間接着剤を木工用のボンド(子供の頃よく使いましたね)のように多量に使って無理やり固めた。瞬間的にはくっ付かないので、手でホースの先を押さえて給水口に押し付け、その回りをボンド、じゃなかった、瞬間接着剤で塗り固め、乾くまでしばらく待つ、という作戦。
これでくっ付くのはくっ付いた。が、いざ水道の蛇口をひねると、いとも簡単にホースは外れ、暴れてプシュシュー、と水を飛び散らす。この洗濯機は安ものとはいえ、一応全自動である。全自動の洗濯機は、水道に繋いだら蛇口をひねって水を出したままにしておく。つまり水道の開閉を蛇口ではなく、洗濯機の給水口で行うわけで、そのためには水道と給水口を繋ぐネジというか栓が、水道の水圧(これが結構強い)に耐えうる強いものでなければならない。そもそも瞬間接着剤なんぞは土台無理であった。やってみてそれに気がついた。そんなのはじめから気がつけよ、と言われそうだが。
そこでもう一度ホームセンターへ行き、今度はガムテープを買ってきた。ガムテープは、ほんとは水に強い耐久性のあるものが欲しかったが、そこのホームセンターは、どちらかといえば一般家庭用が多く、業者向けのものはあまり品揃えが良くない。だから水道用のガムテープなんてものは見つからず、仕方ないので普通の布ガムテープ。これでグルグル巻きにする作戦をとった。
もう言わなくてもお分かりでしょうが、これも失敗。これでもか、とばかりに幾重にも巻いたガムテープの隙間という隙間から無常にも水が噴き出す。コンチクショウめ。そこでまたホームセンター行き、今度は針金を買ってきた。そして一度巻いたガムテームを引き剥がし、再度丁寧に、前にも増して頑丈に巻いたうえに、針金をグルグル巻にしてガッチリ固めた。
今度こそどうだ、と水道の蛇口をひねれば、やっぱり、それまでの苦労をあざ笑うかのように、水がプシュー、と噴き出す。一体どうすりゃいいんだ? 絶望感に打ちのめされながらも、もう一回、と自分を叱咤激励しつつ、自分で巻いたガムテと針金を自分で外す。この作業の虚しさ、わかっていただけるだろうか?
そして、これが最後、との決意を持って、先ほどの多用途の瞬間接着剤を、前よりもさらに分厚く塗り固め、その上から布ガムテープを、前よりもっと分厚く、ビチビチと幾重にも巻きつけ、その上から針金を、前よりもっと固く、ギリギリと幾重にも巻いて締めつけ、さらにその上からガムテープを巻いて、さあ、どうだ、と、蛇口をひねれば、おお、まだチョロチョロと水漏れはするが、洗濯はできそうだ。
すかさず溜まっていた洗濯物を入れて、スタートボタンをON!したものの、洗濯機が回っているそばからチョロチョロの水漏れが次第に勢いを増し、洗濯が終わる頃にはやはり元の木阿弥。つまり崩壊。以前と同様、ガムテと針金の隙間から水がピュー、と吹き出している。こりゃダメだ、と、この時点でようやく諦めましたね。
その後どうなったかというと、その日はそのまま放置して、清掃の夜勤が入っていたので出勤して、仕事中にそういうのに詳しそうなヤツに相談したら、やはり、いくら品揃えが良いホームセンターへ行っても、そのホースと給水口とをピッタリ繋げるネジ、というか栓を探すのは難しいだろう、それよりも、メーカーか家電量販店に連絡して、取り寄せてもらえばいいじゃん、と言われた。
そうか、それが一番確実、かつ、手っ取り早い方法だな。そんな簡単なことに気がつかないなんて、オレってバカだなあ。いや、その洗濯機は、メーカーもわからないパッチもんだし、買ってから7年は経つ(一人暮らしをはじめてすぐ買った)から補償などという発想はサラサラなかったし、そもそもその洗濯機を買った店がどこだったのかさえ忘れていたので、そんな正攻法は思いつかなかった。
しかし、自力での修理がかようにあっけなく粉砕された今、残された道はその正攻法しかない。ということで、仕事から帰って調べてみたら、あっさり、メーカーは「大宇」と判明。これ、中国? いや韓国かな? どっちでもいいが、ホームページをみると、取り扱い説明書の最後に、ちゃんと0120ではじまる問い合わせの電話番号が記載されていた。
よしよし、とりあえずここに電話を、と思ったら時間外だった(夜勤明けで寝て起きたら夕方だった)ので明日電話しよう、と思ったらこの日は金曜日で土日も受付時間外。仕方なく月曜まで待って、電話したら、なんと、自動音声で、電話による受付は終了した、というではないか。どういうこと?
この時点で気力は萎えて、洗濯機の修理はとりあえず放置。次なる手は、「大宇」のホームページからメールかチャットで問い合わせるか、家電量販店(といってもどこで買ったか忘れたが、この際どこでもいいか)に行くか連絡するか、まだ方法はあることはわかっちゃいるけど、まあ、ちょっと待って。そのうちやりますから、ね。
と、怠惰な自分に言い訳しつつ、では、洗濯はどうしているかというと、外れたホースを手で持って、洗濯槽に直接水を注ぎ込む。これはつまり、風呂水を使う場合と同じで、水が溜まったらスイッチON!で洗濯は可能といえば可能。でも、これだとすすぎができないんだよなあ。全自動だから、すすぎの水を注入するタイミングがわからない。わからないからそのままにしていると、最初の水1回の注入だけで最後の脱水までいき、洗濯が終了してしまう。
うーん、とりあえず洗えることにはホッとしたが、すすぎができない、というのはどうも気持ちが悪い。洗い終わったものの臭いを嗅いでみると、べつに臭くはない。だから、まあいいや、と思って、今はそんなふうにして洗濯をしているが、誰か良い方法を知っている人、いらっしゃいましたら教えてください。いや、さっさと新しいネジだか栓だかを入手すればいいだけの話だけど、面倒臭えなあ。やれやれ。
ということで、ため息交じりで今回はこれにて。相変わらず、洗濯機が壊れた、というただそれだけの話を長々と、ダラダラ引っ張って申し訳ない。けど、まあ、いつものことだし、これが私のスタイル、ということでご容赦ください。そして、いつになることやらわかりませんが、洗濯機が無事直った暁には、またこのブログで報告したい、と思っているので、乞うご期待(って、期待するほどの話でもないか)。ではまた。